
日本の得意分野となっている炭素繊維複合材。最大手東レはボーイングと16年に及ぶ長期供給提携を結んでいる。
炭素繊維複合材は金属よりも軽くて丈夫だ。何層かにシートを張り合わせて成型し、焼き固めるのだが、張り合わせる方向を変えることによって強度や柔軟性を自由に変えることが出来る。B787の胴体を高強度で作りながら、同じ素材で柔軟性のある翼を作ることが可能になっているのもこのおかげだ。
飛行機にこれからもますます使用されていくことは当然として、他にも様々な分野に活用されていくのではないだろうか。
今はまだ設備も少なく、航空機用途や、一部の分野に限られているが、増産を続けている各社は更に様々な分野に目を向けていくことになるだろう。

「軽くて丈夫」はとにかく経済的なメリットが大きい。どんな分野に活用できるか考えてみた。
まずは、交通輸送だろう。飛行機はもちろんだ。
自動車はどうだろう。すでに使われている部分も多いが更に利用されるようになるだろう。ただ、自動車に関してはちょっと疑問な点もある。自動車はぶつけてしまう可能性が高いのだ。修理という面を見ると炭素繊維複合材は不利な面が多い。シャーシ、屋根部分など、強度に係わり、且つ壊れたら全損扱いになる部分に限られるだろう。
電車。これはかなり見込める分野じゃないだろうか。交通インフラの中でも重要度が高く、エネルギー効率の向上が常に求められている。最近の電車は相当軽量化されてきていると聞く。コスト削減と環境負荷削減の両面が達成される。もちろん、業界なりの縛りのようなものがあるだろうから簡単に導入とはいかないかもしれないが・・・
船。船も軽量化できる。もちろん今もプレジャーボートなどはFRP製で十分軽いのだが・・・。1万トンを超えるような船は無理にしても、現在鋼鉄で出来ているものを代用できたら面白いんですけどね。海水にも腐食しないでしょうし。タンカーとかなら二重底じゃなくて五重底とかが作りやすそうです。高速船とかに使うととってもグッドだと思います。
トラック。箱車に限らず、なんかいろんなところに使えそうな気がします。ダンプカーの二台が全部炭素繊維複合材だったら、かっこいいな。日本の物流を支えるトラックは少しでも軽いほうがいいでしょう。
次は建築。住宅が軽くて丈夫なのはメリットがいろいろありそう。地震に強いそう。また、建築時の運送コストもかなり減るのではないだろうか。ただ、絶対に工場生産になるので、設計の柔軟性はあんまりなさそう・・・。まあ、今でも大手住宅メーカーは工場生産品をくっつけてるだけですけどね。工場生産といえば、ビルなどの鉄骨には替われないのか。炭素繊維複合材がどのくらい圧縮強度があるのかわからないのだが、作り方や組み方によっては相当な強度ができるのではないか。軽いので輸送コストは落ちるし、一度に吊り上げられる部材の量も何倍にもなるだろう。
まあ、こんなことはもう皆さん考えてるんでしょうけどね。
使える分野が増えて、需要が増えれば、コストも下がることでしょう。いろんなものが軽くなるといいな。